盛岡市学校保健会表彰の問題
「学校歯科医」や「保健関係者」への個人表彰(功労賞)
長年にわたり地域の学校で児童・生徒の歯科健診(学校歯科医)を行い、歯科保健の向上に尽くした歯科医師へ贈られます。
- 表彰の基準: 多くの地域では「勤続10年」「20年」「30年」といった担当年数や、複数校を長年兼任した功績、地域の学校保健活動への貢献度が基準となります。
- 推薦の流れ: 地元の郡市歯科医師会が推薦を行い、市区町村や都道府県の「学校保健会」または「教育委員会」から表彰されます。
学校保健のレジェンドが表彰漏れから起きた問題
旧都南歯科の故山田雅男先生
紫波郡時代から、盛岡南中学校、盛岡南高校の学校歯科医師を勤めてきました。
平成4年紫波郡歯科医師会は盛岡市と合併したため、盛岡市歯科医師会はその時を0年として、学校歯科医師計ケイン年数を定めました。
経験の多い先生から盛岡市学校保健会の表彰を行う規定は、それ以前からありました。
しかし、山田雅男先生の順番になった時に漏れがあり、3年後に気が付いたときに、新しい規定を作ったのです。
そのために、山田雅男先生の複数校30年以上のレジェンドの表彰は見送られました。
レジェンド2人目の表彰で発覚した問題
発覚したのは2人目の旧盛岡ツイン歯科の鈴木伸先生の表彰の時です。
鈴木伸先生も 津志田小学校、盛岡三高の複数校の学校歯科医を30年以上勤めてきました。
さらに、山田雅男先生も鈴木伸先生も、学校歯科医専門医を取っています。
おそらく、今後 この両名のように複数校30年以上学校歯科医を勤める先生は出てこないと思います。
学校保健表彰規定の変更とその影響
(1)規定変更の概要と問題点
令和5年に、学校保健表彰に関する規程の改定がなされました。この改定において、表彰の対象基準や推薦の要件が新たに変更・新設されました。
しかし、この変更には以下の2つの大きな問題があります。
- 後出しによる不利益の発生(法の不遡及の原則への違反):
これまで長年にわたり旧基準のもとで地域医療に尽くしてきたベテラン会員に対し、リタイアや表彰の直前というタイミングで新しいルールを適用することは、信義則に反する「後出しのルール変更」です。本来、新規定はそれ以降の活動に対して適用されるべきであり、過去30年以上の実績を否定するような形での遡及(そきゅう)適用は認められるべきではありません。 - 通算年数の不合理なリセット:
合併等の歴史的経緯を考慮せず、活動年数のカウント方法を一律に変更したことにより、長年複数校(中学校・高校)を支え続けてきたという「歴史的事実」と「実際の貢献度」が正しく算定されない仕組みになってしまっています。
(2) 変更がもたらす具体的かつ深刻な影響
この拙速な規定変更は、単に一人の功労者の名誉を傷つけるだけでなく、会全体および地域の学校保健体制に対して以下のような重大な悪影響を及ぼしています。
- 長期功労者に対する正当な評価の剥奪:
30年以上もの長きにわたり、地域の子どもたちの口腔保健を支え続けてこられた先生が、地元である盛岡市からの表彰から不当に除外されるという、到底納得のいかない処置が現実化しています。 - 会員のモチベーション低下と不信感の醸成:
「どれだけ長年貢献しても、執行部の都合による直前のルール変更で梯子(はしご)を外される」という前例を作ったことは、今後を担う若い世代の学校歯科医の活動意欲を著しく削ぐものです。 - 推薦ルートによる不条理な格差の発生:
岩手県学校保健会への推薦において、盛岡市歯科医師会を経由した場合のみ新規定による制限を受け、岩手県歯科医師会を経由した場合はそのまま表彰されるという、推薦経路の違いによる「不公平な格差」が生じています。全く同じ実績を持つ会員の間で、ルートによって扱いが変わるという運用の歪みは、組織としての公平性を完全に失っています。
理事会を実質的に経ない執行部主導の規定変更におけるガバナンス上の課題
(1) 手続きの不備と定款・会則違反の疑い
学校保健表彰規定の変更にあたり、本来であれば組織の最高意思決定機関(またはそれに準ずる審議機関)である「理事会」に諮り、十分な審議を尽くすべき重要案件が、執行部(一部の役員)のみの判断で専断的に決定・変更されました。
これは、組織運営における根幹を揺るがす重大な手続き上の瑕疵(かし)です。
会長 佐藤 寿久先生(加賀野歯科クリニック) 専務理事 熊谷 哲也先生(くまがい歯科クリニック)で、主に実務は専務理事が行います。
- 意思決定プロセスの歪み: 執行部は日々の業務を執行する立場であり、会員の権利や名誉、表彰基準に関わる重要な会則・規定を「独断で書き換える権限」はありません。
- 定款・処務規定への抵触: 一般的に公益法人や社団法人では、諸規定の制定および改廃には理事会の決議が必要不可欠と定められています。このプロセスを省略して行われた規程の変更は、客観的に見て「手続きに重大な違反があり、そもそも無効である」と言わざるを得ません。
(2) ガバナンス(組織統治)崩壊がもたらす問題
理事会というチェック機能を完全に形骸化させ、執行部主導で内々にルールを変更したことは、以下のような深刻な組織的課題を生じさせています。
- ブラックボックス化と透明性の欠如:
「なぜ令和5年に変更する必要があったのか」「なぜ30年以上の功労者を排除するような内容になったのか」という理由や議論のプロセスが一切会員に開示されていません。これでは、一部の役員に都合の良い「密室でのルール変更」と捉えられても反論は不可能です。 - 役員の相互監視・チェック機能の喪失:
理事会を通さないということは、他の理事や監事による監視の目を意図的に避けたことと同義です。執行部の暴走を抑える仕組みが機能していない、極めて危険なガバナンス不全の状態にあります。 - 組織に対する信頼の失墜:
長年地域医療に尽くしてきたベテラン会員の功績を、不透明な手続きによって蔑ろ(ないがしろ)にした事実は、一般会員の会に対する信頼を根本から失墜させます。このような強権的な運営がまかり通るようでは、組織としての健全な存続は望めません。
盛岡市歯科医師会推薦と岩手県歯科医師会推薦における表彰運用の不条理な格差
(1) 同一の実績に対する評価の二重基準(ダブルスタンダード)
今回の事例における最大の矛盾は、推薦を行う「窓口(ルート)」の違いによって、最終的な表彰の可否や扱いが180度異なってしまっている点にあります。
- 岩手県歯科医師会推薦の場合:
従前通りの正当な基準に基づき、30年以上の学校歯科医としての多大な貢献がそのまま認められ、スムーズに表彰が行われます。 - 盛岡市歯科医師会推薦の場合:
令和5年に執行部主導で新設された不透明な新規定を盾に、同じ学校保健への推薦であるにもかかわらず、不当な制限が課され、表彰から除外される事態となっています。
対象となる先生が「30年以上、中学校や高校の現場で児童・生徒の健康を支え続けてきた」という客観的な歴史的事実は一つしか存在しません。それにもかかわらず、推薦の経路がどこであるかによって評価が変わるという事態は、組織としての審査基準が完全に崩壊している証拠であり、明らかな二重基準(ダブルスタンダード)です。
(2) 推薦ルートの格差がもたらす不条理と組織の破綻
この運用格差は、単なる事務手続きの不一致に留まらず、歯科医師会という組織のあり方に以下のような深刻な歪みを生じさせています。
- 会員間の公平性を著しく損なう差別的運用:
どのルートで推薦されるかは、会員個人のコントロールが及ばない組織側の割り振りや事情に拠ることが大半です。にもかかわらず、市歯科医師会ルートに割り当てられた会員だけが不利益を被る仕組みは、会員間の公平性を守る義務がある職能団体として絶対にあってはならない差別です。 - 盛岡市歯科医師会としての機能不全と不利益:
県歯科医師会ではそのまま通るような地域功労者への正当な評価を、身内であるはずの盛岡市歯科医師会(執行部)が自ら新規定を作って妨害しているという歪んだ構造になっています。本来、地元の会員を最も近くで支え、その功績を誇るべき市歯科医師会が、逆に会員に不利益をもたらす存在へと成り下がっています。 - 対外的な信用の失墜:
同じ「学校保健表彰への推薦」において、県と市で全く異なる判断が下されるような不条理な運用は、学校保健会や教育委員会、行政といった外部機関から見ても「組織内の足並みやガバナンスが乱れている」と映り、歯科医師会全体の社会的信用を著しく傷つける要因となります。
長期功労者の名誉を守り、組織の公正性を担保するための今後の是正案
これまでに述べた「令和5年の拙速な規定変更」「理事会を経ない執行部主導の決定プロセス」「推薦ルートによる不条理な格差」という重大な課題を解決し、組織としての健全性と公平性を取り戻すため、当会は執行部に対し、速やかに以下の4項目の是正措置を講じることを強く求めます。
(1) 対象ベテラン会員に対する緊急の救済措置および名誉回復
30年以上の長きにわたり中学校・高校の学校歯科医を務め、地域保健に多大な貢献をしてこられた先生の功績は、一時の不透明な規定変更によって否定されてはなりません。
- 特例措置の適用または推薦の再執行: 岩手県歯科医師会ルートとの公平性を担保するため、今回の先生に対しては新規定の適用を除外(経過措置を適用)し、盛岡市学校保健表彰への推薦を速やかに再執行、あるいは同等の功労賞を授与することを求めます。
(2) 令和5年改定規定の効力停止と理事会での再審議
手続き上の重大な瑕疵(理事会の決議を経ていない事実)がある令和5年の変更規定は、組織のガバナンスの観点から一度その効力を停止すべきです。
- 透明性のある議論のやり直し: 改めて「理事会」の正式な議題として上程し、なぜその変更が必要なのか、会員への不利益やルート間の格差がなぜ生じるのかを、すべての理事・監事の前でオープンに審議・検証し直すことを求めます。
(3) 合併等の歴史的経緯および複数校兼任を考慮した「経過措置」の新設
新しくルールを定める場合であっても、過去の慣例や歴史的な実績を切り捨てるような「後出しのルール」は認められません。
- 通算年数の正当な評価: 平成4年の合併前からの活動年数や、長年中学校・高校を同時に支えてきたという独自の負担・功績が正しくカウントされるよう、長年貢献した先達を守るための柔軟な「経過措置(救済条項)」を規定内に明文化することを求めます。
(4) 執行部による専断防止とガバナンス体制の強化(再発防止策)
会員の権利や名誉、表彰基準に関わる重要な会則・諸規定の変更を、今後二度と執行部(一部の役員)の独断で行わせないための仕組みづくりが必要です。
- 手続きルールの厳格化: 規定の改廃プロセスにおける「理事会決議の必須化」を改めて徹底し、その議事録や決定経緯を一般会員へ適切に開示する仕組み(透明性の確保)を再構築することを求めます。
この執行部で失った盛岡市の健診とシーラント事業
この執行部 会長 佐藤 寿久先生(加賀野歯科クリニック) 専務理事 熊谷 哲也先生(くまがい歯科クリニック)で失ったものとして、4歳児歯科検診、盛岡市シーラント事業があります。
歯科医師会は社会貢献するためのものです。
この責任も重いと考えています。
今後の盛岡市歯科医師会に求めるもの
1. 市民の健康を守る公益事業(4歳児歯科検診・シーラント事業)の復活
行政や地域住民と一体となって進めてきた予防歯科の基盤を、執行部の一存で後退させることは認められません。
- 予防体制の再構築: 乳幼児期から学童期への移行期における虫歯予防の重要性に鑑み、4歳児歯科検診やシーラント事業の廃止理由を白紙に戻し、再開・継続のための具体的なロードマップを早急に提示すること。
- 行政との連携強化: 盛岡市との協働体制を立て直し、市民の口腔健康度を維持・向上させる公衆衛生の責務を最優先事項として再認識すること。
2. 独断専行を排した「理事会中心」の民主的ガバナンスの回復
執行部(会長・少数の役員)によるトップダウンの密室決定を改め、組織本来のチェック機能を働かせる必要があります。
- 意思決定の透明化: すべての重要施策や規定の改廃について、必ず正式な「理事会」への上程と十分な審議を義務付けること。
- 執行権限の適正化: 会員や市民生活に多大な影響を与える事業の廃止やルール変更を、事後報告や独断で行う運用を完全に廃止すること。
3. 長年地域を支えてきた会員への「公正な名誉評価」の是正
現場で何十年も学校保健や地域医療に尽くしてきた会員が報われる仕組みを再構築しなければ、若い世代の信頼も得られません。
- 不当な規定の撤廃: 令和5年に導入された後出しの制限規定や、県との間で不条理な格差を生む審査基準を直ちに見直し、是正すること。
- 功労者への誠実な対応: 30年以上中学校・高校を支えたベテラン会員に対し、市学校保健表彰の推薦再実行やそれに代わる名誉ある特別表彰を速やかに実施すること。
4. 開かれた組織運営と会員間の不信感の払拭
「なぜ事業がなくなり、なぜルールが変わったのか」という説明責任を全会員に対して果たすべきです。
- 情報のオープン化: 決定の議事録や経営・事業見直しの根拠データを一般会員に包み隠さず開示し、疑問や意見を吸い上げるオープンな対話の場(臨時総会や説明会など)を設けること。